構造力学備忘録その2
構造力学備忘録その2
はじめに
今回は集中荷重と等分布荷重、そして力のつりあいについて解説していきます。はじめは、力を仮定してステップ・バイ・ステップで計算しますが、慣れてきたら、計算せずに求めたいものです。その第一歩として、基本を勉強しましょう。
早速やっていきましょう!
集中荷重
等分布荷重
ただ、このままだと扱いにくいので、等分布荷重を集中荷重に置き換えて扱います。
作用点は等分布荷重を示す長方形の重心位置です。大きさは「単位距離あたりの力」に「作用する区間の距離」を掛けたものになります。
力のつり合い
「つり合い」よく聞きますね。でも、うまく説明できますか? 意外とわからないものです。
力がつり合っている状態とは、並進運動も回転運動も起きていない状態のことです。もっと簡単に言うと、力はかかっているけれど静止している状態です。つりあっている状態の部材では、どの点でモーメントをとっても0になります。
x方向の力はありません。
y方向の力は$$\Sigma Y=-P-P+2P=0$$です。
モーメントは左端でとってみます。$$\Sigma M_{左}=-2P\times \dfrac{l}{2}+p\times
l=0$$になりました。
横方向に動かす力はもとからありませんが、縦方向にも、力の和は0になって動きません。モーメントも任意の点で0になるので、回転も起きないことが分かります。
例題
以下の図に示す力と釣り合う力を図示せよ。
問1
問2
解答
問1
これは簡単ですね! 1点に作用する力なので、逆向きに同じ大きさの力をかけてやると釣り合います。問2
釣り合う力の大きさを$x$とおくと、$x+2P-P=0$ したがって、$x=-P$(下向きP)だとわかります。
次は作用する場所を考えます。釣り合っているとき、どこでモーメントを計算しても、その点まわりのモーメントは0になるんでしたね♫ では、部材の左端点から右向きを正として距離$d$の点に下向きPの力が作用するとして、部材の左端点まわりのモーメントを計算します。このとき、下向きPの力は左端点より右に作用して、正の向きに回転させようとすると仮定します。$\Sigma M_{左端点}=0;-2P\times \dfrac{l}{3}+P\times l+P\times d=0$これを計算して$d=-\dfrac{l}{3}$ つまり、左端点より左にl/3進んだ点に下向きPの力が作用すると良いということです。
最後に
今回は荷重の扱い方と、力のつり合いについて書きました。構造力学の基本のキの部分です。しっかり理解して、次に進みましょう!
次回更新がいつになるかはわかりませんが、不定期更新で頑張ってます! ぜひ覗いてみてくださいね〜
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